普遍・不変

長々と書きます。読まなくていいよ。
最近お客様の話題で多いのが「昔からあの店によく行ってるけど、最近接客のスタイルも人も変わってしまったり、全然面白くないし、もう全然行っていない。」という話。
昨日なんか、とあるお客様が同じ店に関して「あの店、もう行かん、卒業した。」と絶縁宣言的なことを言っていた。

聞いてみるに、その方は超常連やのにマニュアル通りの接客しかせんくなり、初見の人に話すがごとく定型文のような説明をされ、それ以降は話しかけられることもなく、ほったらかし状態だったらしい!そして他の常連のお客様も同じような扱いをされだしたと言っていた。
その理由が「うちはこの接客スタイルになりました。常連と他のお客様の区別をするのは良くないので。」というニュアンスの説明を受けたという。
ふむふむ・・そら離れていくわな。確かに会社の方針転換もあるし、上司の指示で接客の仕方を変えなければいけないこともあるだろう。でもそのお客様もそれは理解しているし、それはしゃあないと納得はしているけど、問題は“言い方”が逆鱗に触れたポイントだったという。結局は説明の仕方や言葉の選択、スタッフの態度が原因だった。

京都はこういった「常連への対応」をきちんとしなければならない土地だ。態度や言葉遣いを重んじる土地柄でもある。こうした事例は、永遠のテーマとも言えるだろう。変化なければ飽きられる。常連扱いしすぎると新規顧客を開拓しにくくなる。と思っているのだろうが、お客様は何を求めているのだろう。一度離れたお客様はもう戻ってこないかもしれない。魅力的だった店が変化することで新たなお客様も取り込めるだろう、しかし離れていかれる顧客も多い。ロイヤルカスタマーが全体のどれだけの売上を出しているのかを把握していないのだろうか。

とまぁ、こんな一般的なお店問題はあるでしょうが、そんなころころ何かが変わる店にはしたくなかったので、レクールは開店日から何も変えないスタイルを継続している。それは店を始める前から、コンセプトを固めていたからであって、哲学は変えないという思想でやっている。接客も話し方もゆったりとした柔らかいスタイルだ。ファストフードや居酒屋馴れしてる人だと、イライラするかもしれない。でもそんな人は二度と来なくていい。合わないものは双方が合わないのだ。
変化を求めるのもありだろう。不変を貫くのもいいだろう。それぞれ店には考えがある、ただそこに覚悟はあるか、というだけの話。以上。