記憶力アップ法

ソムリエ試験などは、ひたすら無限に近い暗記を必要とします。覚えては忘れ、頭に入れては消えていく、というサイクルを繰り返します。こんなソムリエの一次試験に必要なのがひたすら記憶するという力です。今回はより暗記できて記憶として定着する方法を書きましょう。
まず、記憶は眠りと繋がっているので、「昼寝・睡眠前・眠り」を上手く使う者が記憶力が鍛えられます。

「昼寝の効果」パワーナップという1998年に造られた造語がある。作ったのはアメリカのコーネル大学の社会心理学者ジェームス・B・マース博士。昼寝タイムを取って、すっきり目覚めて活力を取り戻す方が能率もアップすることを実証した人です。このパワーナップに必要な昼寝の時間は、20分前後でいい。20分以下だとタイムアップになるし、30分を超えると今度は眠りが深くなりすぎて、目を覚ましても眠気が取れないので能率が落ちてしまう。これを睡眠惰性と呼ぶ。実際、福岡の高校でこの短時間仮眠法を実践して効果をあげている高校がある。結果、60%の生徒が居眠りをしなくなり、成績も向上した。仮眠の習慣はおよそ3日で形成され、4-5日で安定期に入ることが実験でも確かめられている。

次に「睡眠前」。寝る前に、一日やったことを忠実に思い出して言葉にする。一日勉強をして記憶したいことを寝る前に振り返ることにより記憶として定着しやすくなります。これだけでも随分違います。さらにこれは、同じミスをする人にも効果的。同じミスをする人は、こうすればミスは防ぐことができると想像する能力にやや難があるからミスを悔やむばかりで、対応策まで気がまわらないのです。

そして「眠り」。脳が深い眠りに入ると成長ホルモンが分泌されます。眠ることで脳に蓄積された感情や記憶が整頓されるのです。せっかく勉強したことも睡眠をしないとセーブできないので、徹夜の勉強は効率が悪いのです。そして、目覚めのよい朝を迎えるには、90分の倍数の睡眠を心掛けること。睡眠は90分サイクルでレム・ノンレム睡眠を繰り返しているから。つまり、6時間や7時間半が良い。

こうした眠りと記憶の繋がりを意識し、実践するだけでも記憶力は向上します。寝すぎはボーっとして良くないし、ご飯の食べ過ぎも集中力を奪うので良くない。勉強の為なら自分をコントロールする意識が一番大事かもしれませんね。ただなんとなく勉強するのではなく、効率や記憶力向上のメカニズムを取り入れることが大事なんです。