サンマルスラン

南フランス、リヨンの南にある小さな街の名が付いた白カビタイプ。
昔は山羊乳で作られていたが、今は牛乳製が主流。白カビ特有の独特な香りもないため、食べやすい。甘みと酸味、塩気のバランスが良く、後味もあっさりしている。熟すと濃厚なコクが出てくる。香りもほのかにナッツの香りがするが、熟成すると香りも濃厚になってくる。非常にやわらかいので容器に入った状態で販売される。完熟するととろりクリーミーになり、スプーンでないとすくえないほど。

15世紀のフランス国王ルイ11世が、森で熊に襲われ、きこりに助けてもらった際に、山小屋で食べさせてもらったのが、このサンマルスランだといわれている。その後ルイ11世はサンマルスランをこよなく愛したという逸話もあるチーズ。
20世紀になり三ツ星シェフのポールボキューズが自分の店で紹介して、流行っていった。