自然派ワインの真実 その2

サスティナブルも然りです。
企業も“持続可能”を推して、やれ環境だやれ二酸化炭素の排出を減らそうだ言うてますが、そもそも、ビールも日本酒もワインもアルコール発酵の段階でCO2が生じていますから。
イタリアのワイン生産部門だけで年間45万トンのCO2が出ているという調査報告もあります。

また有機栽培にしたことで化石燃料の使用量がかえって増えるのです。除草剤を使わないがゆえに、頻繁に雑草の除去にトラクターを稼働させるからです。ソーラーエネルギーが環境に良いといえば、太陽光発電システムの設置にとんでもない環境破壊を行い二酸化炭素を排出していますよね。こうなると本末転倒なはずです。

人が何かを丁寧に造るには人の介在が必要なのです。自然に任せるというのは響きは良いがそれはただの放棄です。怠惰です。消費者はそんな知識が伴わない意識高い系で飲む必要はないのです。やれ自然派だのなんだの、そんなのはどうでもいいんです。丹精込めて造られたワインを飲む、それだけです。そもそも、他の食材や飲み物には自然派がどうだの気にしないのに、ワインだけやたら言うことすらおかしいんです。ワインてブドウだけで出来てるんですよ、それでもまだ何か加えたらダメなんですか。かわいそっ。

わが子が熱を出して苦しんでいるのに、ほったらかす親がいるでしょうか?病院に連れて行き、薬をもらい処方するでしょ。
ブドウが助けて欲しい時に、放置することで良いワインができると思いますか?病気になり弱って、生命力のないブドウしかできなくなりますよ。早く手当てをして回復させてあげることこそブドウが求めていることではないでしょうか。無視は愛とは正反対のことです。

まぁいずれうちのワインセミナーであえて自然派ワインを取り上げましょう。そもそも、自然派、オーガニック、ビオ、有機が全部同じと思っている方も多いんじゃないでしょうか。その違いも含めて現実を徹底的に伝えましょう。