ロンギヌスの槍は、イエスを貫いて以後、槍には神秘的なフォースが秘められたという。ただし、このフォースを授かるには、「槍に秘された叡智を理解する」という条件がついていた。邪悪な目的で使用すると、「死と破滅」が待っているのである。
ヒトラーは18歳の時に、ウィーンのホーフブルク宮殿宝物館で、このロンギヌスの槍と対面した。目指していた美術学校に入学できず、母を失い、失意の中にあったヒトラーに槍は語りかけたという。「・・望みを失ったら、私を思い出せ。お前は世界を支配するだろう・・」と。
その声を信じて、ドイツ労働者党(ナチスの前身)に入党。そして首相に登りつめる。一介の伍長にすぎなかった第一次世界大戦の終結から、わずか15年後のことである。
この驚くべきスピード出世には、やはり聖槍の力が働いていたのではないか。
聖槍の所有者になってからは、槍の持つ秘めたる叡智を理解し、真の所有者となるため、「聖槍騎士団」を結成したり、「ワルキューレ・ツヴァイ」という作戦名の下、南極の秘密洞窟に聖槍を秘匿した。