MARCEL DEISS 1re Cru Engelgarten 2015’

昨日は、お客様が自身の誕生日を祝うため、「面白い白が飲みたい」というリクエストがあり。
フランスはアルザス地方の白、マルセル・ダイスの1級畑 “エンゲルガルテン”を用意しました。

しかし嬉しいですね、先日の京都から引っ越すからという事で来ていただいたお客様然り、ロゴのセンスだけで来店していただいたお客様然り、来店の想いはそれぞれありますが、この時期にレクールを選んでいただけるなんて嬉しい限りです。

さてリクエストの誕生日ワインですが、アルザス地方の異端児マルセル・ダイスというチョイス!テロワール主義の第一人者で、品種表示に異議を唱えた異端児であり先鋭的な生産者です。もちろん地方最高峰の評価を得ているすごい生産者。ブドウ品種は・・わかりません。これがダイスです。なぜなら、ワインは品種ではなく、畑が決めるものという思想の為、多数の品種を混植した畑から造られる複雑極まりない味が特徴です。 リースリング由来の気品・ミネラル・ペトロール香、ピノグリ由来のボリューム感と丸み、ゲヴュルツ由来の芳香とトロみあるテクスチャーなど、様々な要素が融合している印象。 まさにダイスの哲学が示されているようなワイン!我ながら良い選択だったのではと思います。

そして最後に、このマルセル・ダイスの当主の言葉を。
「ワインとは瓶に詰められて旅をする土地の記憶だ。そしてワインを飲む時、あなたはグラスの中でワインの生まれた土地に旅をする。」 by ジャン・ミシェル・ダイス

何を隠そう、昔ワインに関わる職に就いたがワインが何かもわからなかった時、私はこの言葉にしびれてワインにハマったのである。