笑わない数学で放送された「ポアンカレ予想」、面白かったですねぇ。
宇宙の形がざっくり丸いのかどうか確かめる方法ときましたよ!ロープを宇宙に投げて回収できれば丸く、回収できなければ丸くないという見識、数学は数字ばかりじゃないって思える面白い発想ですよね。宇宙の形が8種類に分類されるってアイデアも面白い。
ただこのポアンカレ予想、著名な数学者達も98%のところまでは証明にたどり着けるのですが、あとの2%がどうしても進まない難問で、精神的にも取りつかれていってしまう為、多くの数学者が「ポアンカレ予想に手を出してはいけない」とまで言われるようになる世紀の難問なのです。ポアンカレ自身も「この問題は我々をはるか遠くの世界へと連れて行くことになるだろう」、と意味深な言葉を残して証明されるのを待たずに死んでいくのです。
そして100年後、ロシアのペレルマンが遂に解き明かすのですが、本人は数学界最高の賞であるフィールズ賞の受賞式にも現れず、賞金約1億円も拒否し、親しい知人にも会うことなく姿を消すのです!いみじくもポアンカレが言ったように、たどり着いた先にあったのは別の遠い世界だったのかもしれません。それは解き明かした者にしかわからない世界だったのでしょう。数学とは時に恐ろしいものになるのですね。
そして、数学界において宇宙の形は今のところ、ドーナツ型ではないかといわれているようです。