アート テッラ

ポルトガルの赤。ポルトガルの固有品種トゥーリガナショナルとシラーの50%ずつのブレンド。

深みある黒系果実の香り、タンニンと酸のバランスも高水準でまとまっておりバランスも良好。
果実味によるボディに重きを置きワイン造りを行っている生産者で、暑い気候を考慮して夜間に収穫をするなど、品質に対するこだわりは徹底されている。
どちらの品種もボディがありスパイシーさを兼ね備えているので味わいはワイルドマッチョな印象。
しかし、温暖な気候によるブドウの完熟感もあるのでとげとげしさはない。

ポルトガルのワインは固有品種が多く、白=19、赤=26の品種がある。
ほとんどが固有品種であり、国際品種といわれている外来品種によるワインはかなり少ない。よって国際品種と言われているシラーなどの有名品種もこのワインのように、ブレンドに使わることが多い。
そして私の経験上、ポルトガルは単一品種よりも複数の品種をブレンドする割合がかなり多い。5種類ブレンドしているワインもざらにあるくらいだ。

ポルトガルは国土面積が狭いので栽培面積・生産量共に少なめだが、一人当たりの年間ワイン消費量は世界5位と飲みまくっている国。
ちなみに、日本に初めて入ってきたワインは、ポルトガル人による珍陀酒=チンタというポルトガルのワイン。
1543年、鉄砲と一緒に種子島に入ってきて、ザビエルがワインを大名に伝える(1551年)。こうしたワインは織田信長も愛飲したという。

ポルトガル語で赤ワインをヴィニョ・ティントといい、ティントがチンタになった。この頃のワインは長い航海でも変質しないように、かなり甘く造っていたようです。最初のワインがポルトガルから伝わったせいか、漢字でポルトガルを「葡萄牙」と書く。