コートドール

ついに念願のフレンチレストラン「コートドール」に行けました。
斉須シェフの著書に感銘を受けていつか行くと決めていたが、なかなか東京へ行く機会もなくやっと伺えました。

店は外観からオーラを放ち、内装は荘厳ながら温かみのある雰囲気。グランメゾンながら張り詰めた緊張感はなく、どんな方も優しく包み込む印象。

料理は至高の一言。スペシャリテである「野菜のエチュベ」、「エイのクールブイヨン煮」、もいただくことができた。
エチュベなんかは一見野菜がゴロゴロっと転がっているだけのように見えるが、このシンプルに見える奥には野菜の可能性を究極に引き出す技巧が施されている。シンプルに見えるものほど力が要求されるもの、凄いなぁ。
エイ料理もソース・香り・食感・味わいと完璧なバランス!ソースの酸味のここしかないというライン・・圧巻!こんなにエイって美味しいんやと驚きましたね。管理も調理も含めて扱うのが難しい食材をこんなレベルで提供されるシェフの力量に感服しますね。

そして「サワラの燻製」の絶妙さたるや!ほんの少しの燻製具合とほんのり香るコリアンダーにうっとり。そしてなによりも身の柔らかさ、歯ごたえをこんな心地良い具合に調理できるんやって技術ね。
本当に真の一流ってすごいな~。

そしてサービスの方々も素晴らしかったなぁ。佇まいもそうですが、皆様の歩く速度が良い。速すぎるとせかせか見え、遅すぎると目に障る、意外と歩く速度ってサービスマンにとって大事なんですよね。コートドールの熟練のサービスマンの方々は姿勢も良いし、流麗で美しく、無駄がない。まるでダンスの劇を見ているかのよう。
かといってこちらを硬くするわけでない、威厳と柔和さが融合しているかのようなそんな素晴らしいサービスでした。こういう姿を見るとまたフレンチでサービスしたいとも思いますねぇ。

サービスの方もコートドールで10年20年30年と勤めておられる方ばかり、そら料理もサービスも雰囲気も究極の調和がもたらされているわけだわ。
帰り際サービスの方に、シェフの著書「調理場という戦場」を昔読んで、絶対にいつかこの方の料理を食べたいと思いやっと京都から来れましたと伝えたら。シェフを呼んで下さり、少し話す場をいただけました。斉須シェフとの写真も撮っていただいてすごい体験をさせていただきました。